香りの散歩道


梅花は莟めるに香あり

墨絵・朝野泰昌
「朝野家 香りの散歩道」
この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りします。

今日のお相手は、私、木村匡也です。

緑が芽吹き、花が咲く春は、暮らしに生き生きとした香りを感じる季節ですね。

「栴檀(せんだん)は双葉(ふたば)より芳(かんば)し」という言葉をご存じでしょうか。

栴檀というのは、高級なお香の原料として知られる白檀(びゃくだん)のことです。
白檀は、双葉が生える頃からすでに良い香りがするそうで、これを人と重ね合わせて、何かを成す人は幼少のときからその素質がある・・・ということを表しています。

お香の原料になる木、香木(こうぼく)は通常、焚くことによって香りが立ちのぼるのですが、白檀は木そのものが甘く爽やかに香ることから、このような言葉が生まれたのでしょう。

「栴檀は双葉より芳し」。
実は、この言葉には続きがあります。
「梅花(ばいか)は莟(つぼ)めるに香(か)あり」。
梅の花は、つぼみの頃から良い香りがすることを、栴檀と同じであると、二つ並べて語っているのです。

「栴檀は双葉より芳し 梅花は莟めるに香あり」。
人は誰も、それぞれの魅力を持って生まれて来るのですから、きっと皆さんに当てはまる言葉でしょうね。


「朝野家香りの散歩道」この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りしました。

*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

3月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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